意外とユルい?! 琉球漆器ゆるキャラシリーズ①
琉球王朝時代には、すでにかなり高い技術を持っていたとされる琉球漆器。
精妙な技術と文様が多い昔の琉球漆器もよく見ると、おや?と思えるような
ユニークな文様があります。これは果たして狙いなのか?
今で言うヘタウマ絵?見れば見るほど謎が深まります。
その文様の面白さを、工芸士たちに紹介してもらうシリーズです。
さて、この動物、何に見えますか?
顔がかわいい
そう、リスである(笑)
顔がヒトみたいで、脚がヘンにみえるけどリスである。
他にもこんなリスたちがいる。
さかな顔。 あ、、、あし、、、
ちなみにこの文様があるのは
『黒漆葡萄栗鼠螺鈿箔絵箱』と言う豪華な箱。
笑った!
黒漆詩文葡萄栗鼠文螺鈿掛板
にらまれた・・・
潤塗葡萄栗鼠螺鈿箔絵硯箱
精巧な螺鈿細工もあるなかで、愛らしい表現をしている。
これは意図したものなのだろうか・・・?
今も昔も沖縄にはリスは生息していないので、想像上の動物だった。
先人たちは、耳にした情報を元にデザインしていったのだろうか・・・
リスの文様をつくるときには、
「リス?ネズミに似てるらしいよ。」「じゃあ、こんな感じかな?」
みたいな会話がなされていたのだろうか・・・?
(ネズミ似のリス、多いよね)
琉球漆器の中のゆるキャラを、これから少しづつ紹介していきます。
琉球漆紀行 前田春城
写真はすべて
[館蔵]琉球漆芸 浦添市美術館 1995