卒業制作佳境です!    沖縄県立芸大4年生レポ

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今年開学30周年の沖縄県立芸術大学。

平成24年からは、関係者の長年の夢だった漆芸分野が開設され、

平成28年の3月に、初めての卒業生を世に送り出しました。

 

漆芸分野のカリキュラムポリシーには、

『琉球漆芸の技法や表現を吸収すると共に、幅広く日本漆芸全体を

学ぶことを基礎とした上で各自の個性を伸ばす教育を目標としています。

創作活動を実践していく専門性を習得することと同時に就職などの多様な

進路にも対応し21世紀の現代社会に貢献できる「人間力」を

身に付けることも目指しています。』

とあります。

 

2期目の卒業生となる予定の4年生の皆さんは、

目下卒業制作に追われています。

4月から取り組んできた作品が、徐々に形になってきました。

2月の提出締切に向かってラストスパートです。

 

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池田萌夏さん

「お皿はどれだけ大きくしたら、オブジェになるのだろう」

というのがテーマを考える出発点だったという萌夏さん。

大きな黒い皿が、作業部屋の中で一際目立つ。

熊本から紅型を学びたくて入学。初めは漆を知らなかった。

漆にたどり着いたのも、何かの縁。休学したりする中で、

多くの人に助けられたことを、大きな皿を囲む紫陽花で

表現したいという。

紫陽花の花びらは、より青く光らせるために

長崎螺鈿の技法を使うとのこと。他にも堆錦など様々な技法で

大皿に挑んでいる。

 

 

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宇地原梓さん

梓さんは沖縄で唯一、紅型を学べる首里高等学校の染色科の卒業生だ。

彼女も紅型から転向して漆分野に進んだ。

「漆は表現がとても難しいんです」

取り組んでいる乾漆は、ひらがなの文字からイメージを起こした。

仕上がりは花器となるというそのフォルムは、

花びらのように優しく、艶っぽい。

 

 

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竹田実来さん

何事もじっくり考えるのが好き、という実来さんは鳥取出身。

この4年間、沖縄の天気、空気、自然、文化、

何もかもが違うことが新鮮だった。

“対比”をテーマとして挑むのは、オブジェ。

人間の様々な気持ちがモチーフだという。

作品を生み出すことで、人間を理解したい。

 

 

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渡名喜智瑛さん

波をイメージした器に取り組む智瑛さん。

琉球漆器の博物館である浦添市美術館が好きで、

高校時代によく通っていたという。

美術館関係者が聞いたら、泣いて喜ぶかもしれない。

入れ子になる器では、色漆や、変わり塗りに挑む。

 

 

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益崎春香さん

春香さんは京都の出身。子どもの頃をアメリカで過ごしたりして、

文化の違いを肌で感じてきた。

そしてまた異なる文化の沖縄で漆芸を学ぶ。

挑むのは、乾漆で作る球体の菓子器。
夜光貝と白蝶貝の螺鈿で全面を加飾する。

曲面に貼るので、極薄の薄貝を特注したとのこと。

 

 

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宮城杉乃さん

アクセサリーをテーマに制作する杉乃さんは、

春から琉球漆器の老舗『角萬漆器』に就職することが決まっている。

なかなか先行きの見えない業界や社会の中で、

芸大にとっても、漆業界にとっても、貴重な人材だ。

自分と同じ若い人に向けてのアクセサリーに挑む。

 

 

沖縄県立芸大の学生生活を締めくくる卒業制作。

どの作品も、今までの思いや経験が詰まっていて、

仕上がりがとても楽しみ。

この学び舎で学んだ漆工芸のエッセンスを、

これからの人生に生かしていくのであろう6人の皆さんに

エールを送りたいですね。

次回は完成した作品をご紹介します。

 

宮島さおり/NPO法人アートリンク

 

 

 

沖縄県立芸術大学

第28回 卒業・修了作品展

http://opua-exhibit.blogspot.jp/2016/12/28.html

沖縄の漆Webマガジン │ おきなわ漆Web

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