漆の出前講座/宜野湾市博物館
12月2日の土曜日、宜野湾市博物館でNPO法人アートリンクと
漆実験工房による『漆の出前講座』がありました。
8月には宜野湾市公民館でもありましたが、全くの別事業、偶然です。
宜野湾市は伝統工芸に関心が高いのかもしれません。
他の自治体の皆さんからのお声かけ、首を長くして待ってます♪
宜野湾市博物館では『わらば〜体験じゅく』を開講しています。
宜野湾市内の小学校5、6年生30名を対象に、
1年を通して自然や文化を体験的に学ぶようです。
その中のカリキュラムの一つに漆体験を入れていただきました。
本日は雨の中、22人もの小学生が集まってくれました。
本日の講師は、前田春城、前田貴子、森田敦子、新城和也さんの4名。
いつも学校でやっている3日間のカリキュラムを、初めて1日でやります。
事前に課題やワークシートを与えてもらって、1日でやることに
無理がないよう工夫をお願いしました。
漆とは、琉球漆器とは、琉球王国時代の話から入ります。
木の器の話もします。木に塗りますから。
木工の敦子さんも最初の頃は緊張していましたが、
回を重ねた今は、別人みたいに説得力ある講義をします。
基本、工芸士は寡黙で無口な方が多いのです。
でも子どもたちに伝えたいという使命感と努力で
いい講座ができるようになります。
今回は新城さんが初参加でした。
教材の制作と合わせて、講座にも参加して頂きます。
きっと彼も、雄弁に説明する日がくるんだろうな。
もっと参加する工芸士を増やしたいと思っています。
経済面でも精神面でも楽しい事業となるよう、
考えていこうと思います。
もちろん、沖縄の子どもたちが琉球王国時代に世界を席巻した
琉球漆器を学ぶことは、アイデンティティー形成のためにも
大事なことだと思っています。学校で地域のことを学ぶのが
難しい中、私たちの出前授業は先生方のお手伝いとしても
有効だと思っています。
学校の先生方もそうですが、担当が夢中になって参加したりします。
担当の田中さん、楽しそうに沈金してます。
みんな一生懸命楽しそうにやってくれました。
来年もまたカリキュラムに入れていただくことになりました。
楽しみです。
宮島さおり/NPO法人アートリンク